Foreign People
. 自動翻訳機でハロー!ニーハオ!
南日本新聞2018年9月3日朝刊「こども」のページの英文を引用しています。
手のひらサイズの翻訳機「ポケトーク」に関する記事です。
初級 〜
Pocket translators are getting popular these days. They ①help you to talk with foreign people without speaking their languages. They may be useful when you travel abroad or receive visitors ②from other countries.
translator [ trænsléɪtər ] : n. 翻訳家,通訳,翻訳機
. interpreter [ ɪntə́ːrprətər ](インタープリタ) : n. 通訳
abroad [ əbrɔ́ːd ](アブロード) : ad. 外国に[へ, で], 海外に[へ, で]
. (oa は通常は [oʊ](オゥ),[ɔ́ː](オー)と発音する例外は abroad と broad)
① help you to talk …
どのような構文でしょうか?
② from other countries
副詞句にしましょうか,形容詞句にしましょうか?
記号づけ・チャンク訳:
you が2回出てきますが,ともに総称のyou(一般のyou)などと呼ばれる you で,話し手・聞き手を含めた一般の人々という意味ですね。
① help you to talk …
They (help〉 you to |talk) …
.S V O(s) C(v)
(s)(v)で示したように,you と talk に主述関係(主語述語の関係)があります。
この場合,help の目的語はネクサス目的語ではなくて you です。
help と you の結びつきが強く,「you を助ける」という意味がはっきりしています。
それで,help の場合は,allow などと同様に,厳密な分類でも SVOC型とされています[59, p.136]。
学習文法では第5文型ですが,
動詞が call や name の場合のように O = C が成り立つ典型的な第5文型と混乱しやすいので,
O = C ではない場合は(少しジョークを込めて)「後第5文型」と呼ぶことにしています。
ウィズダム英和では,
toを入れるか入れないかはリズム・語調とも関連するが, ⦅米⦆では入れない形が好まれ, ⦅英⦆にもそれが浸透しつつある.
ジーニアス英和では,
to の有無はスタイルや口調によって決定されることが多い. 意味のうえで to do は間接的な援助に, do は直接的な援助に用いるという傾向は見られるが, わずかな違いなのでほぼ同義と考えて差し支えない.
となっています。
とは言っても,違いが生じる場合はどのような違いなのか気になるかと思います。
やや極端な例かもしれませんが,[59, p.137]に ,次のような,Dixon (1991) での記載が紹介されています。
John helped Mary eat the pudding.
ジョンはメアリーがプディングを食べるのを手伝った,つまり
ジョンは半分プディングを食べた(直接的な援助)
John helped Mary to eat the pudding.
ジョンは病人のメアリーにスプーンでプディングを食べさせた(間接的な援助)
なお,受け身では必ず to付き不定詞となります。
She was helped to sit up in bed. [1]
彼女はベッドから起き上がるのを手伝ってもらった
② from other countries
from … は,動詞 receive と結びつきやすい表現なので,副詞句とするのがよいでしょう。
[1] ウィズダム英和辞典 第3版(2012)
[2]ジーニアス英和辞典 第5版(2015)
[59] 英語の文型 安藤貞雄著 開拓社(2008)
コメント,ありがとうございます。
ちょうど翌日が講座の日だったので,SARAさんには直接説明させていただきましたが,せっかくですので,ブログの記事としても回答したいと思います。
②from other countries が、形容詞句かと思いました。副詞句なのですね。
授業で教えていただきたいです。