9月18日 止まらない成長,ついに大記録
初級
和訳や語句の説明は新聞記事(南日本新聞なら9月18日の朝刊「こども」のページ)をご覧ください。
短い英文で,記事に語句の説明もありますので,週に1回の親子の英語談義もいいのではないでしょうか。ただ,構文的には意外に難しいこともありますので,補足的な説明をさせていただいています。今回は,「英語の見える化」の1つの具体例として詳しく説明しています。
卓球の張本智和選手についての記事です。
Table tennis player Tomokazu Harimoto won a World Tour tournament for the first time in August. The 14-year-old became the youngest champion in the tour’s 22-year history.
win : (win won won) vt. 勝つ
はご存知でしょうが,他動詞ですので,直訳すると「〜を勝つ」となり,日本語の「〜に勝つ」とはちょっと違う感じがしますね。英語学習ではそういう感覚は大事です。ちょっと辞書を引いてみましょう。
win a game [ a battle, a race, an election] an election(選挙)に勝つ,にも使うのは日本語と一緒ですが,
win first prize 1等賞を勝ち取る(を獲得する)
win 10,000 yen from him at cards トランプで1万円せしめる
win the gold medal 金メダルを取る
win a lottery 宝くじに当たる
win the Novel Prize ノーベル賞を受賞する
win honor 名声を得る
win support 支持を得る
win her love [heart] 愛情を勝ち取る[心を射止める]
などの用例を見ると,win の意味が掴めてきますね。
さて,上の英文に「英語の見える化」の記号を付けると,

となります(iPad でMetaMoji Share というアプリを使っています)。
構文は,第3文型と第2文型ですから文型としては簡単です。
‘table tennis player’ は「肩書き」のような感じですね。
win は動詞なので丸で囲みますが,他動詞なので右に「>」(他動性を表す)を付け,目的語に下線を引いています。他動詞と目的語の関係をしっかり掴むためです。英語では,日本語のように助詞「を」などが無いからです。
[for the first time],[in August] は,共に動詞won にかかるので副詞句です。副詞句は,日本人に難しくありませんので,意味がわかればOKです。
‘14-year-old’ は,複合語で名詞(…歳の人)となり,複数のs が付くこともあるようです。
became の下の「=」は「S = C」ということで,補語をより強く明示するために付けています。目的語と補語の区別が困難な学習者が結構多いためです。Cが名詞ではなく形容詞の場合も「=」を付けています。
[in the tour’s 22-year history]a の「a」は形容詞句であることを示しています。直前の名詞句 ‘the youngest champion’ を修飾している(情報を加えている)からです。‘the youngest champion in the tour’s 22-year history’ で1つの名詞の塊を形成しています。
ただ,[in the tour’s 22-year history] が副詞句として形容詞youngest を修飾しているように取ることがあっても良いのではないかと考えています。日本語訳では「…で一番若い」ですし。
今回は,以上です。
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