【深める】Uncle Tom’s Cabin (2) : (後)第5文型?

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Uncle Tom’s Cabin (2) の分番号37 について,理解を深めてみます。


37Poor Harry was rather frightened at being waked in the middle of the night, and at seeing his mother bending over him, with her hat and jacket on.


 

ここで,

seeing his mother bending

を (後)第5文型(SVOC で C が準動詞の場合)として

at (|seeinghis mother |bending) [over him])
.at ((se(v)eg〉his (o)oter |b(c)
.at ((se(v)eg〉his m(s)’(was(c)(v)’
. 見て  彼の母親が かがみこんでいるのを 彼の上に

のように考えた人も多かったのでは,ないでしょうか?
たしかに

知覚動詞 + 目的語 + -ing形(現在分詞

という形ですので,his motherher であったなら,そのような意味にしかなりません。

しかし,記号づけの解答では,次のようにしてあります。

at (|seeinghis mother [|bending↓who was) [over him]]A)
.at ((se(v)eg〉his (o)oter |]]eb(v)’

なぜでしょう?

Harry は目を開けた時,お母さんが覆いかぶさるようにしているのを見て
「なんてことするの」
と驚いたのでしょうか?

それとも,
(真夜中に起こされ)
目を開けると目の前にお母さんの顔があって驚いたのでしょうか?

やはり,後者ですね。

英文としては,まず,Harry が真夜中に起こされ,母親を見て驚いたことが書かれ,
「母親がかがみこんでいる」というのは,Harryは,すぐ目の前にある母親の顔を見て
驚いたのだということ暗示する描写になっています。

with her hat and jacket on

は,コンマの後ですので,読者に対する追加の説明(逃げる身支度をした母親の様子)と理解すればよいでしょう。

 

【参考】動詞の -ing形が,SVOC の C とも,名詞の後置修飾とも解釈される場合
現代英文法講義』[43 p.829]に次の記載があります。

次の文は,二とおりにあいまいである。

(i)  John found [the boy studying in the library].

これは,「その少年が図書館で勉強しているのを見つけた」という意味にも,「図書館で勉強している少年を見つけた」という意味にも解される。
受身形にすると,その違いが明瞭になる (Chomsky 1957: 80-2).

(ii)   The boy was found studying in the library  (by John).
(iii)  The boy studying in the library was found  (by John).

ただし,the boy のところが him であれば,「その少年が図書館で勉強しているのを見つけた」にしかならない。人称代名詞には定(definite)という特徴が内在しているので,いかなる修飾語も付かないからである。

あのチョムスキー(生成文法の提唱者)も著書で言及しているんですね。

なお,この2通りの解釈は,「英語の見える化」の記号づけで明瞭になることが,おわかりいただけるかと思います。

 

参 考 文 献

[43] 現代英文法講義 安藤貞雄著 開拓社(2005)

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Itakura

〜2016 鹿児島大学水産学部教授 ,2016〜2017 水産学部特任教授(英語教育担当),2016〜 鹿児島大学名誉教授/ 〜2017 CIEC(コンピュータ利用教育学会)理事,ネットワーク委員会委員長,2018〜 CIEC 監事/ 2015〜「英語の見える化」研究会主宰/ 資格: 獣医学博士(北海道大学)/