「今週の英語News」20180402(A Sit Ski / 補足:get into)

チェアスキーでもどった笑顔  全5種目メダルの村岡選手

南日本新聞2018年4月2日朝刊「こども」のページの英文を引用しています。
4月5日,into the sport を,副詞句から形容詞句に修正しました。

★ブログの購読


初級 〜

平昌パラリンピックで活躍した村岡選手に関する記事です。

Sit skier Momoka Muraoka won five medals at the Pyeongchang Paralympics.  She became a wheelchair user at 4.  After she got into the sport, she turned positive again.

今回の英文は,語句の解釈の練習になりそうなので,語句の意味は解答の後に付けておきます。

 

”記号づけとチャンク訳の解答を見る”



”解答を隠す”

sit skier  : チェアスキーの選手
.          sit ski  :  チェアスキーをする/チェアスキーの道具
win  :   (win, won, won)  vt. (競争・戦いなどに)勝つ/勝ち取る
wheelchair  : n. 車いす
into  :  prep. [be/get into … ]〈物・事・人〉に熱中している
turn  :  vi. (第2文型で)になる
positive  :  a. 積極的な,プラス思考の

sit skier は,‘sit ski’ という動詞(sit-ski とも綴る)に er が付いています。
sit-skier の方がわかりやすかったでしょうね。

at 4 は数字が一桁なので,年齢とは思わずに,?と思うことがあるかもしれません。

get into は,辞書を引いても「夢中(な状態)になる」という意味にたどり着くのは難しいでしょう。
「に熱中している」という意味の 前置詞 into は,be into …として使われ,get into … も使われるようになったようです。
なお,この場合は,into は,変化ではなく状態を表しており,into the sport形容詞句です。


中級 〜

sit ski については,次の記事があります。
What Is A Sit Ski, And How Does It Work?

この Sit SkiA が付いているので「道具」a bucket seat suspended above a ski です。
普通のスキーなら a pair of skis となるところですね。

【補足】 get into

get を辞書で引くと,たくさんの意味があります。
get into … だけでもたくさんの意味があり,上の例のように,通常の知識ではわからないものもあります。
次の例のように,わかると思いそうだけどちょっと注意が必要,というのもあります。

comegoの使い分け」の補足で get to …(行き着く)に言及しましたが,着くという意味の get into … は,簡単そうでちょっと注意が必要です。

ウィズダム英和 [1] では,
〖通例時の副詞を伴って〗
〈人・列車・バス・フェリーなどが〉(特定の時間に) に到着する
get in to … とも言う
.     get inad [to Tokushima] around noon
.        正午ごろ徳島入りする

ジーニアス英和 [2] では,
〈目的地など〉に到着する
.     The train got [into London].

ミントン先生の著 [80] では,
駅や空港など,公共交通機関でアクセスできる場所に関しては,to の代わりに into が使われることがよくある
.     What time does your plane get [into Narita]?

とあります。
この場合は,into … はもちろん副詞句です。

駅,空港,港などに到着する場合に,to の代わりに into が普通に使われることを頭に入れておくのがよさそうです。

参考文献

[1] ウィズダム英和辞典 第3版(2012)
[2] ジーニアス英和辞典 第5版(2015)
[80] 日本人の英語表現 T.D.ミントン著 研究社(2012年)



 

コメントを残す

ABOUTこの記事をかいた人

板倉

〜2016 鹿児島大学水産学部教授 ,2016〜2017 水産学部特任教授(英語教育担当),2016〜 鹿児島大学名誉教授/ 〜2017 CIEC(コンピュータ利用教育学会)理事,ネットワーク委員会委員長,2018〜 CIEC 監事/ 2015〜「英語の見える化」研究会主宰/ 資格: 獣医学博士(北海道大学)/